結婚していた頃、
自分は本気で、
「自分さえ我慢すれば家族は上手くいく」
と思っていた。
元嫁から理不尽に怒られる事もあった。
突然キレられる事もあった。
子供の前で暴言を吐かれる事もあった。
でも、
言い返したら空気が悪くなる。
子供達が不安になる。
だから、
とにかく自分が飲み込めばいいと思っていた。
今思えば、
かなり無理していたと思う。
でも当時は、
それしか家族を守る方法が分からなかった。
ある日、
いつものように元嫁が僕に怒っていた。
子供達も近くにいた。
その後、
息子がこっそり近付いてきて、
「あれはママがおかしいよね?」
って小さい声で言った。
正直、
自分も傷付いていた。
しんどかった。
でも、
子供に母親を悪く思わせたくなかった。
だから、
「ママは悪くないよ」
って答えた。
本当は、
あの頃の自分もかなり限界だった。
それでも、
子供達には、
表面だけでも、
尊敬し合っている両親を見せたかった。
夫婦が壊れていく姿を、
子供達に見せたくなかった。
だから、
とにかく耐えていた。
でも結局、
家族という形は壊れてしまった。
別居が決まった時、
一番強かったのは、
「子供達に申し訳ない」
という気持ちだった。
家族を守れなかった。
普通の家庭を壊してしまった。
そんな思いがずっと頭から離れなかった。
別居中、
一人の部屋にいると、
「自分は幸せになったらいけない」
と本気で思っていた。
自分はどうでもよかった。
ただ、
子供達だけは傷付けたくなかった。
でも最近、
少しだけ思う。
あの頃の自分も、
限界だったのかもしれないと。
家族を守りたくて、
ずっと自分を押し殺していた。
だから壊れてしまった。
もちろん、
今でも後悔はある。
子供達に申し訳ない気持ちも消えていない。
でも、
自分を責め続けるだけでは、
前には進めないのかもしれない。
人生は、
綺麗にはいかない。
守りたかったのに、
守れなかったものもある。
それでも、
子供達を愛していた事だけは、
今でも胸を張って言える。
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