僕は一度、どん底から人生をやり直すことになった。
あの頃は、強さとは“ひとりで抱えること”だと思っていた。
「大丈夫。」
昔の僕の口癖だった。
本当は全然、大丈夫なんかじゃなかった。
苦しかった。
しんどかった。
消えたくなる夜もあった。
でも、誰にも言えなかった。
いや、言えなかったんじゃない。
言ったら負けだと思っていた。
弱音を吐いたら終わり。
頼ったら迷惑。
頑張れなくなったら価値がない。
そんなふうに思い込んでいた。
だから僕は、
苦しくても笑った。
限界でも「大丈夫」と言った。
壊れそうでも、一人で抱え続けた。
そして、ちゃんと壊れた。
仕事も。
人間関係も。
自分自身も。
全部失って、初めて気づいた。
僕を苦しめていたのは、
環境だけじゃなかった。
“ひとりで抱えることが強さだ”
そう信じ込んでいた、自分自身だった。
でも不思議なことに、
どん底まで落ちた時、
救ってくれたのは「強さ」じゃなかった。
誰かの言葉だった。
何気ない優しさだった。
「ひとりじゃないよ」
その一言だった。
あの日から少しずつ、
僕の中の強さの定義が変わった。
強い人って、
全部一人で抱えられる人じゃない。
怖くても、苦しくても、
「助けて」が言える人。
涙を隠さず、
自分と向き合える人。
それが本当の強さなんだと思う。
もし今、
昔の僕みたいに一人で抱えている人がいるなら伝えたい。
壊れるまで頑張らなくていい。
あなたが弱いんじゃない。
ずっと一人で戦ってきただけだ。
そして、
人生は何度でもやり直せる。
僕みたいに。
もし今、ひとりで抱えているなら。
昔の僕みたいに、“大丈夫”で隠さなくていい。
人生は、壊れた場所からでも、やり直せる。