今でも、
無意識に人の顔色を見てしまう時がある。
怒ってないか。
迷惑じゃないか。
嫌われてないか。
昔は、
それを“性格”だと思っていた。
でも今思えば、
あれは性格じゃなかった。
生き残るための習慣だった。
僕の家は、
安心できる場所じゃなかった。
父の怒鳴り声。
酒の匂い。
物が壊れる音。
家の空気は、
父の機嫌ひとつで変わった。
だから子供の頃の僕は、
いつも空気を読んでいた。
怒らせないように。
迷惑をかけないように。
嫌われないように。
子供なのに、
“生き残る方法”
ばかり上手くなっていった。
学校でもそうだった。
本音を言わない。
我慢する。
合わせる。
気づけば、
「いい人」
でいる事が当たり前になっていた。
でも、
本当はずっと苦しかった。
嫌われないように生きるほど、
どんどん自分が分からなくなっていった。
笑っていても疲れる。
誰かといても安心できない。
ずっと気を張っている。
でも当時の僕は、
それが普通だと思っていた。
「自分さえ我慢すればいい」
本気でそう思っていた。
でも、
人生が壊れて、
全部失って、
やっと気づいた。
“自分を消して生きる事”
は、
優しさじゃなかった。
ただ、
怖かっただけだった。
嫌われるのが怖かった。
見捨てられるのが怖かった。
迷惑だと思われるのが怖かった。
だから、
ずっと「いい人」を演じていた。
でも今は、
少しずつ変わってきた。
全部を1人で抱え込まなくていい。
無理して笑わなくていい。
安心できる人を大切にしていい。
そう思えるようになった。
人生って、
強くなる事より、
安心して生きられる事の方が、
ずっと難しいのかもしれない。
だから今の僕は、
「嫌われない人生」
じゃなく、
「安心して生きられる人生」
を選び直している。
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「家が怖かった。」
〜普通の家庭を知らずに育った僕の幼少期〜
子供の頃、
家は安心する場所じゃなかった。
怒鳴り声。
酒の匂い。
壁に空いた穴。
当時の僕には、
それが“普通”だった。
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